春分のことを『宇宙元旦』と呼ばないで!
敢えて異なった道を歩く
ところで、わたしは2003年12月にプロとしての道を歩き始め、2004年頃までは学校に在籍しながらも、他方で西洋占星術やタロットの他に、もっとしっくりくるツールがないかと模索をしていました。
その中でシャーマン養成講座やクリスタルヒーリングといった、より個人のインスピレーションやイマジネーションのアンテナの感度が重要視されるシャーマニックなアプローチに興味を持ち、学びに通いました。
そして2005年にクリスタル・ヒーリングの師匠で、わたしにとってのスピリチュアルティーチャーの一人であるジェーンアン・ダウとの出会いを果たし、彼女の元に通った学びの中から、他のツールと併用しなくても、自身の知りたい情報をホロスコープの中から引き出せるという確信に至りました。
これもあちこちで書いていますが、その頃から、わたしは外部の西洋占星術の情報を一切シャットアウトして、ホロスコープと向き合い、自分のアンテナにかかる情報をホロスコープの中に落とし込み、ホロスコープの中から答えを導き出す、という「独自路線」の道を歩き始めたのでした。
奇しくもジェーンアンがわたしに託してくれたのは
【You do “Dare to be Different” 敢えて異なっていなさい(意訳)】
というメッセージでした。
学問の乱れに混乱した
そうして、一緒に学んだ専門学校の頃の同級生たちとの交流も細くなり、自分なりの尺度で西洋占星術を解読する道を選び、独自路線を歩いてきました。振り返ったらプロの道18年目、ドラゴンヘッドドラゴンテイルの概念に出会ってから19年という地点まで来ていました。
独自路線を歩くと決めたわたしは、ここまで、他の占星術家さん、占星術師さんが発信する情報をほぼほぼシャットアウトしてきていました。ですが、ここまで歩いてきた自分の立ち位置を自分で認知する必要を感じて、ここ最近になり、ドラゴンヘッド/ドラゴンテイル関連のネット記事について、リサーチをしていました。
そして、「ドラゴンヘッド」「ドラゴンテイル」と検索してみても、わたし自身がここまで発信してきた記事は、ほぼヒットしない現状を目の当たりにしました。
次に、検索して上位に上がってきた記事を恐る恐る覗いてみることにしました。
そして衝撃的な事実を目にしました。
それが昨日、Twitterに流した一連のスレッドでした。
某人気ビッグネーム占星術師さんの公式ページ上に
ドラゴンヘッド=ノースノードが「北側」
ドラゴンテイル=サウスノードが「南側」
と解説されていたのです。
慌てて、上位にヒットした他の記事や、YouTube動画なども調べてみましたが、この「北側」「南側」説が横行していました。
😱
影響力のある有名占星術家さんのサイトに書かれていたことが、そのまま飛び火をしてしまっているということなのでしょうか。それともその占星術家さんのサイトでも、どこかの間違えた情報を持ってきてしまっていたのでしょうか??
ノースノード、サウスノードは北側、南側ではない
ノース、サウスはもちろん、NorthとSouth、北と南です。
そして、ノードとは「結び目」「中心点」など
西洋占星術で使われているノースノード、サウスノードのノードは「交点」と訳されます。
でも、「ノースノード」「サウスノード」は「北側の交点」「南側の交点」ではありません。
地球を中心に、地球の外を太陽が廻る黄道と月が廻る白道。(※西洋占星術は天動説であり、伝統的な占星術はその中でも「地球中心」のジオセントリック占星術という前提です)
その2つの通り道が交わる、直径上の2つの交点のどちら側が「北側」で、どちら側が「南側」というのでしょう???
正しくは、太陽が地球の周りを廻る黄道に対して、月の白道は、約5度の傾きが生じています。なので、黄道と交わる2つの交差点の片方で上昇して交わり、もう片方では下降して、白道が交わることになります。
黄道に対して白道が「上昇」、つまり「北上」して交わるのが
North Node/ノースノード=ドラゴンヘッド
黄道に対して白道が「下降」、つまり「南下」して交わるのが
South Node/サウスノード=ドラゴンテイル
なのです。
誤った知識が、検証されないまま拡散されている!
同じように、気づいたら何年か前から、春分のことを「宇宙元旦」などと呼ぶ現象があることを知りました。
YouTubeなどでは、「西洋占星術では、春分は『宇宙元旦』と呼んでいます!」などと紹介しているのも見かけて、思わず「呼んでいません!」とモニター越しに声を荒げてしまいました。
『宇宙元旦』という造語を作った占星術師さんがいらっしゃるようですが、西洋占星術の専門用語では決してないのにも関わらず、影響力のある方の情報をそのまま鵜呑みになさる方々が、どんどん広めていってしまったのでしょう。
『宇宙元旦』などというと、ものすごく壮大なイメージがありますが、春分は、地球上で起こるローカルな現象です。おひつじ座を12星座の最初の星座と定めていて、ホロスコープ上のおひつじ座の0度の位置に太陽が来る瞬間を「春分」と制定しているので、そこを1年の始まり、とする考え方は確かにあります。
けれど『宇宙元旦』という言葉は、果たして「春分」という、広い宇宙の中の地球という太陽系の小さな惑星の上で起こる、超ローカルな現象にそぐった命名なのでしょうか?個人的にはとても強い違和感を覚えます。
百歩譲って、造語は自由です。
でも「西洋占星術では春分のことを宇宙元旦と呼びます」
というのは明らかに事実誤認です。
とある西洋占星術師さんがそのような造語をなされたのでしょう。
でも「西洋占星術」では「春分」のことを「宇宙元旦」などと呼んでいませんので、
「西洋占星術では春分のことを宇宙元旦と呼びます」
というのは間違いです。
先程の、ドラゴンヘッドは北側、ドラゴンテイルは南側の交点、というのと同じくらい、間違っています。
2021.01.06 デイブフロムショー、3回め!!
2020.1.22 2回め出演 2020年について占っています
The Dave Fromm Show 1回目出演時の動画はこちら
✶宙星祝屋 若夏✶ そらほぎや わか
星解き家・星術師、2003年プロ活動開始。イニシエート占星術™提唱者/星解きカード®作者。
西洋占星術をツールに、ホロスコープをスピリチュアルな観点から紐解き、日常生活に反映されている宇宙の星々からの影響を解き明かしています。
イニシエート占星術セッションでは、わたし達ひとりひとりに宿った精神体である「魂」と、肉体の主体である「自我意識」を繋ぎ、宇宙とコラボレーションして生きるためのヒントとなる情報を、お伝えしていきます。