流れ星を見た。長い尾を引いて、夜の空にいくつもいくつも流れていた。
一緒にいたふたごのやもちゃん2号に、ほら、あそこにも、あそこにも、
と教えてあげた。
++++++++++++++++++++++++++++
子供の頃、よくデジャヴや、正夢を経験していました。あの頃は、それを不思議に思いつつ、そういうものだと受け入れてもいました。
いつの間にか、頻度はめっきり、デジャヴはほとんど経験しなくなりましたが、メッセージ性の強そうな不思議な夢を時々見るようになりました。
この時の夢は、あれから15年以上経った今でもその衝撃を忘れることのない、とても美しい正夢です。
以下、その正夢が現実になった日のことを思い出して書いた日記を転載します。
++++++++++++++++++++++++++++
すごくすごく、本当に綺麗な夢でした。そして、この夢を見て起きた日、この夢が正夢になりました。あまりにも不思議で、あまりにも美しく完璧で現実じゃないみたいだった。
この夢を見た2日前、わたしは長女のぴよこと大げんかしてしまい、そして、図らずも自分の心が病んでしまっていたことが露呈してしまったのでした。
その辺の詳しい経緯は”夢の効用/虐待の亡霊とACコンプレックスからの解放“(no.1〜no.7) の巻を参照して頂くとして。
とにかく、壊れかかってしまったわたしの心の回復への第一歩が始まったのが、この夢を見た頃からでした。この夢を見た翌朝は2月だというのに、日差しが暖かくて、
空に雲一つ無い日でした。あんまりいい天気で、わたしは海に生きたいなぁ、ってぼんやり考えていたのでした。
それを察してか、知らずにか、旦那が一緒に海に行こうと誘ってくれました。上の子ぴよ子はもう幼稚園に行った後だったので、旦那とやもちゃん1号2号の4人で近所の海に散歩に行くことにしました。
風が少し強くて、海には白波が立っていました。わたしは何をする訳でもなく、ただ、海を眺めていました。わたし自身は海の無い土地で育ったので、こうして好きな時に歩いて海にこれる生活なんて幸せだなあ、って思いながら。旦那も、小さい頃から、そうやって海に慣れ親しんできたとのことでした。いつ来ても、海は違う表情してるでしょ、って、海の楽しみ方を教えてくれているようでした。
お昼時になって、そろそろご飯食べに帰ろうか、とやもちゃん達に声をかけて、砂浜の上を歩き始めました。すると、空で大きな音がするのが聞こえてきて、わたしはやもちゃん達と空を見上げました。飛行機が通過する音でした。その時、空に飛行機雲が何本も流れているのに気づいたのです。まるで夢で見た、流れ星のしっぽのようでした。夢の中の流れ星も、真っ白な軌跡をひっぱりながら、真横に流れていたのです。
やもちゃん達と、飛行機だねえ、なんて話ながら、また帰路につこうとすると、今度はやもちゃん2号が、何かを見つけたらしく、まだまだおぼつかない足取りで、必死に何かに向かって歩いて行くのに気づきました。声をかけても振り向かないくらい夢中になっていたので、わたしも気になって、どうしたの?と2号の向かった先に目をやると。
なんとそこには乾いて真っ白になったヒトデが落ちていたのです!わぁ、2号、すごいねえ、空からお星さまが落ちてきたねえ!海辺で乾いたヒトデを見つけたことなんて、この年になるまでなかったので、わたしもすっかり興奮して、2号や1号と一緒に
はしゃいだのでした。
そしてはたと気づいたのです。あ、これ、正夢だ、って。真っ青な空に何本もたなびいていた飛行機雲と、その雲に気づいた直後に目にした真っ白な海星(ヒトデ)。そして、それを見つけたのもやもちゃん2号。夢の中で話しかけていたのも2号だったのです。
あまりにも綺麗で、あまりにも不思議で。わたしは嬉しくて家に向かって海岸沿いを歩きながら、その後も点々と落ちていたヒトデを、いくつも拾ったのでした。
これから、いいことがいっぱいありそう、って思ったのでした。